福岡市は2026年10月14日、「福岡市避難情報配信システム」の登録者1,038人分の個人情報が漏えいした可能性があると発表しました。
システムの配信に使っている委託先・株式会社アルカディアの一斉情報配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」に、第三者による不正アクセスがあったためです。対象は、目や耳が不自由な方や携帯電話を持っていない方など、避難情報を受け取りにくい方です。
この記事では、漏えいした可能性がある情報、経緯、登録者が気をつけること、問い合わせ先をまとめています。
この記事のポイント
- 対象は福岡市避難情報配信システムの登録者1,038人
- 漏えいした可能性がある情報は電話番号・FAX番号・配信希望理由
- 2026年10月15日時点で、実際の流出は確認されていない(調査中)
- 避難情報の配信はこれまでどおり続く
- 知らない番号からの電話や、不審なFAXに注意
福岡市避難情報配信システムの個人情報漏えいの概要
| 発表日 | 2026年10月14日(福岡市 市民局 防災推進課) |
|---|---|
| 対象システム | 福岡市避難情報配信システム |
| 委託先 | 株式会社アルカディア(大阪市)の一斉情報配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」 |
| 原因 | 委託先サービスへの第三者による不正アクセス |
| 対象人数 | 1,038人分 |
| 漏えいの可能性がある情報 | 電話番号、FAX番号、配信希望理由 |
| 現在の状況 | 漏えいの有無と範囲を調査中(実際の流出は未確認) |
福岡市避難情報配信システムとは
福岡市避難情報配信システムは、避難情報をスマートフォンやテレビなどで受け取るのが難しい方に向けたサービスです。登録すると、自宅の固定電話への音声やFAXなどで避難情報が届きます。
そのため、登録者には高齢の方や、目・耳が不自由な方が多く含まれています。今回は、電話番号・FAX番号に加えて、登録時に記入した「配信希望理由」も漏えいした可能性がある情報に含まれています。
不正アクセス発覚から発表までの経緯
| 日時 | できごと |
|---|---|
| 10月11日 16時30分ごろ | アルカディアが、不正アクセスが疑われる不審な動きを確認 |
| 10月12日 3時ごろ | 侵入経路をふさぐ応急措置をとり、影響範囲の調査を開始 |
| 10月13日 14時13分 | アルカディアから福岡市へ連絡 |
| 10月14日 | 福岡市が報道発表 |
| 10月15日 | 福岡市がホームページで注意点と問い合わせ先を掲載 |
アルカディアによると、侵入経路はすでにふさがれています。福岡市も安全を確認したとして、災害時の避難情報はこれまでどおり配信するとしています。登録者が配信の再登録などをする必要は、現時点では案内されていません。
登録者が気をつけたい3つのこと
福岡市は、漏えいした情報が詐欺などに悪用されるおそれがあるとして、次の点に注意するよう呼びかけています。
- 知らない番号や非通知の電話に注意する
市役所や事業者を名乗る電話でも、すぐに信用しないようにしましょう。 - 電話で大切な情報を伝えない
口座番号、暗証番号、カード番号などを電話で聞かれても答えないでください。 - 不審なFAXに応じない
「返信してください」「ここに電話してください」などと書かれたFAXが届いても、記載の番号には連絡しないようにしましょう。
登録者には高齢の方も多いため、家族や身近な方からも声をかけておくと安心です。不審な電話があった場合は、警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」に相談できます。
北九州市など福岡県内のほかの自治体にも影響
アルカディアの配信サービスは全国の多くの自治体や消防本部で使われているため、影響は福岡市だけではありません。
- 北九州市:消防局の防災情報配信サービスの登録者など、約1万1,000人分のメールアドレスなどが漏えいした可能性
- 久留米市・遠賀町:防災メールの配信が一時停止
報道では、福岡県内の21市町に影響が出た可能性があると伝えられています。お住まいの市町村から防災メールなどを受け取っている方は、自治体のホームページも確認しておきましょう。
アルカディアの発表(10月16日の第11報)によると、停止していたサーバーは10月15日に復旧しています。同社は個人情報保護委員会に報告し、警察などにも相談・通報したとしています。
問い合わせ先
| アルカディア 個人情報相談窓口 | 電話:050-5830-0750 メール:info@arcadia.co.jp 受付:平日9時~17時(土日祝・年末年始を除く) ※電話がつながりにくい場合はメールで |
|---|---|
| 福岡市 市民局 防災推進課 | 電話:092-711-4153 FAX:092-733-5861 メール:bousaisuishin.CAB@city.fukuoka.lg.jp |
よくある質問
自分が対象かどうかはどうやって確認できる?
福岡市の発表で対象とされているのは、固定電話やFAXなどで避難情報を受け取る「福岡市避難情報配信システム」の登録者です。自分が登録しているかわからない場合は、福岡市 防災推進課に問い合わせてください。
避難情報は今も届く?
はい。侵入経路はふさがれ、安全が確認されたため、配信は続いています。
実際に情報は流出した?
2026年10月15日時点では、福岡市は「流出は確認されていない」としており、漏えいの有無と範囲を調査中です。漏えいが確認された場合は、市のホームページで改めて知らせるとしています。
まとめ|福岡市避難情報配信システムの登録者は不審な電話・FAXに注意
福岡市避難情報配信システムでは、委託先への不正アクセスにより、登録者1,038人分の電話番号・FAX番号・配信希望理由が漏えいした可能性があります。実際の流出は確認されておらず、避難情報の配信も続いています。
ただし、登録者を狙った詐欺の電話やFAXが届くおそれがあります。知らない番号からの電話や不審なFAXには応じず、家族とも情報を共有しておきましょう。新しい情報がわかり次第、この記事でもお知らせします。
参考:福岡市「一斉情報配信サービス運営事業者への不正アクセスによる個人情報漏えいの可能性について」(2026年10月15日更新)/株式会社アルカディア「SpeeCAN RAIDENへの不正アクセスに伴う一連の対応について」(2026年10月16日)
